>>かおりちゃんの信行日記


第7回 お初水ってなぁに?の巻

天気の良い日曜日の朝です。
かおりちゃんはお寺の朝参詣にお参りした後に、お父さんお母さんと遊園地に行く約束をしています。新しいジェットコースターにお父さんと一緒に乗る約束をずっと前からしていたので、かおりちゃんは嬉しくて嬉しくて、すごく早く目が覚めてしまいました。

「お母さん、おはよう!」
かおりちゃんは元気良くお母さんに挨拶をしました。

「あら、おはよう。早いわね」
ビックリして振り返ったお母さんの口は白いフクメンをつけていました。

「あれ、おかあさん。どうして台所でフクメンをしてるの?」

「御宝前様のお初水をとっているのよ」

「おはつみず?」

「そうよ。おうちのみんなが使う台所の一番最初の水をとって、御宝前様にお供えさせていただくお水のことを【お初水】っていうのよ」

そう言ってお母さんはお水を取る器を蛇口に近づけます。
そんなお母さんにかおりちゃんは尋ねます。

「どうして御宝前様のコップに入れないで、そんな容器に入れるの?」

「蛇口から直接御宝前様のコップに入れるのは失礼にあたるのよ。だからこうして一旦御宝前様専用の容器に入れて、お水が綺麗かどうかを確認して、それから御宝前様のコップ……【お天目】って言うんだけど、お天目に移させていただくのよ」

「どうしてジュースとかビールじゃなくてお水なの?かおりだったらオレンジジュースのほうが嬉しいけどなぁ」

「オレンジジュースの元のオレンジは水がないと育たないでしょ。【水は命の源】と言って、水がないと人間も植物も動物も生きていけないぐらい大切なものなの。とっても大切なものだからこそ一番初めに、御宝前様にお供えさせていただくのよ」

「ふーん、それもお給仕なの?」

かおりちゃんはこの前おばあちゃんに習った言葉を使ってみました。

「そうよ。一日の一番最初にさせていただく、大切なお給仕なのよ」

にっこりと笑ってそう言うと、お母さんはお初水を持って御宝前のお部屋へと行きました。
そんなお母さんが格好良く見えたかおりちゃんなのでした。

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